手・腕の痛み
手の痛みでお困りの方へ
早く治す為にはそれぞれ疾患に応じた治療の選択をする事が大切です。

【主な症状】
ドケルバン病、ばね指、手根管症候群、上腕骨外側上顆炎(テニス肘)、上腕骨内側上顆炎(野球肘)
肘や手首の痛みの多くは使いすぎによる筋肉の炎症が原因と言われています。テニスや野球など繰り返し同じ動作をするものや、書き物や洗い物など日常生活でも痛みがでることがあります。
当院では消炎鎮痛効果のある超音波や痛みの原因になっている筋肉を弛緩させるため手技治療を行っています。腱消炎は痛みが強くなると治癒までの期間が長くなるため早期の受診をお勧めします。

腱鞘炎
腱鞘炎とは手や足の指を動かす腱とその腱が通過するトンネルのような役割を持つ腱鞘との間で生じた摩擦による炎症の事です。
特に人の手は緻密な動きを出す為に多くの腱が手首を走行しており、腱同士が摩擦しないように腱鞘は存在しますが、加齢による変性や、ホルモンの影響などにより腱が肥厚したり、腱鞘の相対的な狭小化が起こったりすることで摩擦が生じやすくなります。
腱鞘炎を引き起こしやすい腱として手首の親指側では長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の炎症(de Quervain病)や手首の小指側では尺側手根伸筋腱(ECU)の炎症などが挙げられます。
また手の掌側の指の付け根では、指を曲げたり伸ばしたりした時にカクッと弾発現象を引き起こす屈筋腱腱鞘炎(ばね指)があります。
治療は炎症部位に消炎鎮痛効果のある超音波と腱鞘炎の原因筋に対して筋弛緩治療を施していきますが、安静を目的としたサポーターやテーピングによる外固定処置なども行っています。
しかし発症し月日が経ってから固定すると炎症が治まりにくく、症状が落ち着いても固定する事で再度炎症を引き起こしやすくなってしまうこともありますので、手首や指に痛みがある場合は早期に受診することが何より大切になってきます。

上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
前腕伸筋腱の繰り返しによる牽引力で引き起こる肘の炎症を上腕骨外側上顆炎といいます。
症状として、腕を使った時に肘に痛みを感じ、特に物を持った時や布巾を絞る時は肘の痛みが増強します。
外側上顆炎は前腕伸筋が骨に付着する部位で炎症が起きて発症しますが、この部位は血行が乏しい為、回復に時間が掛かってしまうことが多く、炎症に伴い上肢の筋緊張も強くなり痛みを助長するので当院では炎症部位に消炎鎮痛効果がある超音波治療を中心とした物理治療と疼痛を緩和させる為に筋肉の弛緩を行っています。
炎症を早く引かせる事が大切になるので症状が強くなる前に早期受診をお勧めします。

野球肘
投球動作のくり返しによって肘関節に生じる疼痛性障害を総称して野球肘といいます。
症状の部位により内側型・外側型に分けられ、大半は前腕屈筋群・内側側副靭帯の牽引力によって起こる内側型です。内側型は、前腕屈筋群・内側側副靭帯の付着部である内側上顆に炎症がおき、ひどくなると剥離骨折や骨端線離開がおきます。内側型は別名ゴルフ肘とも呼ばれ、ゴルフスイングにおける前腕屈筋群の緊張と牽引力により引き起こります。症状が強くなるとクラブを持てないほどの痛みを感じます。
治療は超音波治療を行い、炎症を軽減させ、前腕屈筋群の弛緩を行ないます。また、内側型に比べ頻度は少ないですが、外側型では上腕骨離断性骨軟骨炎があります。上腕骨離断性骨軟骨炎になると治療に長期を要し、進行すると野球を断念せざるを得ない事もある為、早期発見・早期治療が重要となります。
スポーツ選手の方や・運動中におこった怪我については、こちらのページをご参照ください。
スポーツ外傷